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デュオの煌めき 2019 岡本侑也&阪田知樹 都民芸術フェスティバル  [コンサート]

 地味なタイトルで気取り過ぎたか、せっかくの日本演奏連盟主催の演奏会は目立たなかったようで、お客さんの入りは6割程度だった。
 でも、静かな雰囲気の中、ため息が出るほど格調高い演奏を聞かせてもらった。二人とも20歳台だが、悟りの境地に到達しているかのように、全身全霊を込めて美しい音を追究している感じだ。
 岡本さんは、エリザヴェートコンクールの後、国内で色々と名誉ある賞をいただいたが、実際に演奏する楽器には恵まれなかったように思える本番があった。この日は黄色い楽器だったが、近くで聞くと、晴れやかな気持ちが伝わってくる音に感じられた。どんな経緯があったにせよ、すんなり迎えられる本番など無いだろう。苦労を気づかせないのが、プロなんだと思う。
 現在、若い演奏家たちは、皆さん素晴らしい楽器を貸与されている。大昔はプール付きの家を売って、ストラディヴァリのVnを購入した話があったが、現在では、色々な財団のご縁で、名器に出会い、貸与されるらしい。
 この日の楽器の調整は中高音は素晴らしく明るく、音色は必ずしも豊かとは言えないまでも、岡本さんのように軽やかで色彩感が自在に変化する演奏には合っていたと思う。時代の潮流として、指揮者で言うなら、ペトレンコのような、自然な流れと美しい音程、ハーモニーのバランスが他に比類ない音楽家の路線ではないかと、この日の音を聞いて、益々期待が膨らんだ。
 思うに、ドイツ人のように身体が大きいわけでもないので、迫力では勝負せず、楽器に低音の重厚さが期待できないなら、無理して、大音量のコンチェルトにこだわらずとも、例えば、エリザヴェートコンクールの時のような、岡本さんのドヴォルザーク、まだ聞いていないが、岡本さんのショスタコーヴィチなど、岡本さんならではの演奏と評価されることの方が、むしろ価値があるのではないだろうか。
 この日のプログラムは、あまりに阪田さんも岡本さんも上手なため、軽めの曲と錯覚しがちだが、作品ごとの音色を特徴づけ、テクニックと完璧な和声の素晴らしさが満喫できた演奏だった。プーランクは、ちょっと聞いたことのないチェロの音色に魅了された。アンコールは、お得意のポッパー:ハンガリー狂詩曲。楽器の鳴りを確認したような、余裕の締めくくりだった。
 益々豊かに自由に揺らぎ、まるで生きているような響きがホールに溢れるような、人生の伴侶となる楽器に、いつか巡り合える時が来るようにと切に願っている。
 
チェロ/岡本侑也
ピアノ/阪田知樹
シューマン:幻想小曲集 作品73
メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 作品58
黛敏郎:BUNRAKU~無伴奏チェロのための
プーランク:チェロ・ソナタ FP.143
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神奈川フィル・N響ーハンス・ロット 交響曲第1番 [コンサート]

 去年の5月にドイツでハンス・ロットを弾いて以来、生ではもちろんCDなども一切聞いておらず、既に忘れていることや、練習で苦労したところなど、神奈川フィルの舞台を近くから見て、よみがえってきた。あの本番は、自分にとっては、あまり楽しい経験ではなく、ネガティヴの要素の方が強かったのだと気づいた。
https://gruen.blog.so-net.ne.jp/2018-05-22
 ホルンがとにかく目立つ曲だが、神奈川フィルのトップの若い女性の技量が素晴らしかった。全体の音は、結構新鮮で、これまで聞いたあらゆゆるCDのイメージと違い、スコアをそのまま音にしてみましたという新鮮な発見があった。転調や特有のハーモニーやらが良く聞こえず、弦楽器が弱いせいで、あれ、こんな曲だったかなという非力な部分があった。
 ホルンは7名、ペット4名、弦は14型、コンバスは7名に増強していたが、4楽章ではやはり弦が聞こえづらくなった。
 一方N響は、さすが、ヤルヴィはCDも出しているだけあり、ハンス・ロットのイメージは完璧だった。神奈川フィルはやたら、ティンパニ、トライアングル、ホルンなど力強い部分だけが目立ったが、N響は弦楽器がものすごく弾いていて、よしよしという感じ、これでこそハンス・ロットだ。
 でもNHKホールの二階席で、かなり距離があったせいか、ホルンの吠えるような迫力はなく、Tpもミスはあったが、そつなくこなしていた。全体のまとまりとして、N響の方が上だが、神奈川フィルの手づくり感は、アマオケぽくて、好感が持てた。
 N響はホルン8本と神奈川フィルより更に増強、完全に倍管、トランペットは5本、弦は16型。驚いたのは、打楽器が3人、まさかトライアングルにアシ?と思ったら、3楽章の一部にティンパニのロールを付加、それと4楽章にスコアにはないシンバルを派手に1発、これはヤルヴィの考えか?
 N響の弦と、神奈川フィルの一生懸命のHornと共演してもらえたら、楽しいだろうと思った。
・神奈川フィル
マーラー/リュッケルトの詩による5つの歌曲
ハンス・ロット/交響曲第1番ホ長調Op.35
指揮:川瀬賢太郎(常任指揮者)、藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)
・ N響
R.シュトラウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品8
ハンス・ロット/交響曲 第1番 ホ長調Op.35
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ、リョーナ・バーエワ(ヴァイオリン)

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新国立劇場ータンホイザー [オペラ(国内)]

 4日続いた高熱から解放され、タンホイザーを静かに聞くことで、気分がすっきりした。Wagnerは聞く薬だ。以前も3か月続いためまいが、東京の春のWagner公演で、ぴたりと止まったことことがあった。
 とは言え、ヴェーヌスが登場するまでの音楽は困ったもので、うまく進まなかった。多分あまり練習していなかったのだろう。鳴りすぎる金管もリズム感が疑わしい木管も、どうしたものかと思っていたが、歌が始まってからの弦楽器は優しい音でほっとした。
 ケルルのタンホイザーは聞きなれていて、普通に良かった。どうしかのか、調子が悪かったのが、ヴォルフラム役のトレーケルだった。聞いたのは3日目の公演、4階席だったので、きっと楽日までには諸々改善されたことだろう。ヴェーヌス、エリーザベート、合唱は綺麗で、今更舞台について語る気もないが、病み上がりの身には一応リフレッシュできて良かった。

指揮:アッシャー・フィッシュ
演出:ハンス=ペーター・レーマン
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
照明:立田雄士
振付:メメット・バルカン
指揮:アッシャー・フィッシュ
演出:ハンス=ペーター・レーマン
美術・衣裳:オラフ・ツォンベック
照明:立田雄士
振付:メメット・バルカン

領主ヘルマン 妻屋秀和
タンホイザー トルステン・ケール
ヴォルフラム ローマン・トレーケル
ヴァルター 鈴木 准
ビーテロルフ 萩原 潤
ハインリヒ 与儀 巧
ラインマル 大塚博章
エリーザベト リエネ・キンチャ
ヴェーヌス アレクサンドラ・ペーターザマー
牧童吉原圭子
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オーケストラ・ニッポニカ《間宮芳生90歳記念》 オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」 [オペラ(国内)]

 ニッポニカの皆さまには頭が下がる。プログラム記載によると、間宮芳生先生門下の野平先生が抱かれた、作品再演への思いに、ニッポニカの皆が突き動かされたという感じだろうか。崇高な世界だ。すみだトリフォニーの客席はほぼ満席、客層は芸術家っぽい感じの人が多いように見受けられた。この日一堂にに会した人たちは私から見れば特別な情熱を持った人たちだと思う。初めて聞く音楽だが、特殊楽器がたくさん使われ、充実した身近な音だった。演奏も上手で、大成功だったと思う。
 30ページに及ぶプログラムに作品意図が詳しく載っており、誰も作品を誤解しないように導かれる。この日の為に間宮芳生先生が作曲された、「女王ザルの間奏曲」も美しかった。1965年ラジオドラマとして放送され、1966年舞台上演、2019年再演という経緯をたどっているが、個人的にはラジオドラマが合っている気がした。昔話を聞くように、言葉と音楽から場面を想像するのは心地よい作業だと思う。オペラ詳細は、多分ニッポニカの方が書いただろう、ウイキペディアを読むと良さそうだ。

台本: 木島 始
指揮: 野平 一郎
演出: 田尾下 哲
副指揮: 四野見 和敏
ゲストコンサートマスター:山口裕之
キャスト:
スキトオリメ (テノール)  大槻 孝志
女王ザル(ソプラノ)   田崎 尚美
オトモザル (バリトン)  原田 圭
ソノトオリメ (バリトン) 山下 浩司
くすの木 (バリトン)  北川 辰彦
男 (俳優)       根本 泰彦
合唱: ヴォーカル・コンソート東京/コール・ジューン
管弦楽: オーケストラ・ニッポニカ

トリフォニーと言えば、ワグチュー
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新響・飯守ーワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」抜粋 [コンサート]

 新響のトリスタン前奏曲、2幕全曲、3幕3場の演奏を芸劇2階の最前列中央で聞いた。何年か前の新響のトリスタン演奏会の時は、自分が興奮ぎみで、仲間たちとステリハも聞かせてもらった。時がたち、今回はドラマチックというより、全体的に手堅い演奏に感じられた。歌手はオケの後ろに配され、仕方ないことだが、声は聞こえても言葉までは明瞭には客席に届かない。オケは音楽の起伏には乏しい感じだったが、無理して崩壊するより、安定を目指したのだろうか。
 この日、池田さんの演技つきイゾルデに魅了された。3幕の最後は双眼鏡を覗きながら、涙が流れてしまった。池田さんの歌唱は、聴くたびに、感動が増す。こんな素晴らしい歌手が近くに居てくれることが幸せだ。必ずしも海外へ向かわずとも、日本で本物のをワーグナーを全国に浸透させてくれるようなそんな芸術家がいても良い。池田さんは特別な存在なのだから、しがらみのない歌手として、好きなように羽ばたいていただきたい。もっと言えば、昨年末のN響第九の、テノールとバリトンは、バイロイトの名だたるワーグナー歌手だったが、あの見事に強烈な声量に伍する日本人はまだ育っていないと思うから。(テレビで見ただけだが)
 バイロイトでヴァルキューレを歌った金子さんのブランゲーネは優しい声だった。男声歌手陣もオケも皆楽しそうだった。
 指揮もいつになくかっちりしており、きっと練習ですべての思いをオケに伝えてあり、安心して振られたのではないかという気がする。プロでは時間切れで言い尽くせずとも、アマオケはたくさん練習するので、ここまで安心して聞ける演奏になったのではないかと思う。団員の平均年齢は、とても高いが、皆さん衰えを見せず、さすが上手だ。久しぶりに聞いて、華やかだった新響が、アマオケの巨匠へと変貌していくのかなと思った。
指揮:飯守泰次郎
トリスタン:二塚 直紀
イゾルデ:池田 香織
マルケ王:佐藤 泰弘
ブランゲーネ:金子 美香
クルヴェナール:友清 崇
メロート:今尾 滋
牧童:宮之原 良平
舵取り:小林 由樹
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マーラー8番 千人の交響曲 新宿文化/東フィル [コンサート]

  新宿文化センターは開館40周年とのこと。私たち世代にはノスタルジックな場所。今ではプロオケはあまり使わないのだろうと思っていたが、意外にも新宿区は頑張っていた。新しい街東新宿に地下鉄駅が通り、集客も良くなったのだろう。プロオケを呼んで、ハイレヴェルの演奏会を催している。
 昨年の秋、都響・大野さんワーグナーのとき、連れ合いが今日のチケットを買った。新宿文化で8000円とは、一瞬迷うが現代の価格なのか。合唱団がおよそ370人、受付には花束が一杯で、チケットは完売、会場は満席だった。
 連れ合いは、学生時代8番を演奏したことがあり、いまだに大音量が好きだ。私は8番の生演奏を自分から進んで聞きにいくほどではなく、今日はしみじみマーラーらしさに浸っていた。合唱の練習は大変だったろうと思う。迫力はないが、よく頑張った。オケはさすが上手で良く聞こえた。ホルンは素晴らしいかった。指揮者のバッティストーニは見た目は突撃モードの熱烈な指揮をするが、オケをよくまとめていると思う。ソリストたちも良かった。合唱が非力なので、湧き上がるようなエネルギーは感じられないが、引き締まったテンポで気持ち良く聞かせてもらった。
指揮:アンドレア・バッティストーニ
ソプラノ:木下美穂子 今井実希 安井陽子
アルト:中島郁子 小林由佳
テノール:福井敬
バリトン:青山貴
バス:ジョン・ハオ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:新宿文化センター合唱団
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6人の若獅子が集う 奇跡のチェロ・アンサンブル [コンサート]

 二年ぶりにメンバー6人が結集、皆大人っぽくなり、かつての弾きたがり屋の少年たちの面影はもう無い。この二年の間に各々が経験を積み、全員が世界で活躍するソリストに成長したことは、本当に喜ばしい。皆すごい楽器を貸与され、全員がスターだ。僅か2回の練習で、ここまで息が合うのは凄い。一人ひとりが自分の音楽と技を披露しつつ、調和していて、皆がアンサンブルを楽しんでいるのが伝わってくる。
 自分にテーマが回って来て、一気にエネルギーが爆発するとき、また思いの丈を歌いきるとき、他のメンバーが主役に寄り添う眼差しが、見ていて心地よい。こんなにお互い聴きあえるチェロアンサンブルには日本では希だ。ご臨席された、メンバーの先生でもある大御所の方々も、次世代に引き継ぐ嬉しさを感じられたのではないだろうか。
 若者はグローバルな文明の恩恵に浴し、前世代にはない素晴らしいテクニックと音楽性をものにしたと思う。そして模範演奏のような賛歌から、ピアソラまで、聴きごたえがある、本物の音楽の世界を聞かせてくれた。
 みんな大好き、ポッパーのハンガリー狂詩曲では、持ち回りでメロディーを分かち合うアレンジに、小林さんのチェロ愛のような仲間への友情を感じる。オリジナルのチェロ6重奏の曲は少ないので、ほとんどの曲を、6人皆が楽しめるように、小林さんが上手に編曲しており、貴重な人材だ。
 次回は来年の12/27東京文化会館小ホールで開催予定とのこと。彼らは一段階段を上り「奇跡の」チェロ・アンサンブルというタイトルは、もう大仰なものではなく、ベルリンフィルの12人のような、本物の「奇跡」のチェロアンサンブルに近づくよう、続けて行ってもらいたいと思う。
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出演(チェロ):
辻本玲、伊藤悠貴、小林幸太郎、伊東裕、岡本侑也、上野通明(年齢順)
曲目:
クレンゲル:賛歌
バリエール:2台のチェロのためのソナタ
ピアソラ:リベルタンゴ
フォーレ:パヴァーヌ
ドビュッシー:月の光
リムスキーコルサコフ:シェヘラザードより
ポッパー:ハンガリー狂詩曲 ほか
アンコールは、ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
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日独協会-クリスマスの集い [その他]

 去年に続き、二年目の参加。今年は場所がホテルニューオータニにになり、雰囲気がとても良かった。今年はドイツ大使は出席されず、日独協会会長の挨拶の次に、大使館の首席公使が日本語でご挨拶された。続いて協会の副会長が乾杯のご発声。それ以降は会食、懇談とミニコンサート。
 今回私が楽しみにしていたのは、「ミニケストラ」。ポップカルチャーの世界、アニメやゲームの音楽を生演奏し、メンバーは一定ではないのかもしれないが、Vn・Fl・Vc・ Cb・Pfの5人の素晴らしいプロフェッショナルな演奏を楽しませて頂いた。演奏会ではなく、パーティーのバックグラウンド音楽としてはとても贅沢で、これだけでも、出席してよかった。
 昨年の場所は広すぎて、交流する雰囲気に乏しかったが、さすが、ホテルのパーティー会場、皆さんと話しやすく、顔見知りも増えた。
 お料理はちょっと不足気味だった感じもするが、飲み物は豊富だった。恒例の福引で、今年もSteiffの熊さんが登場、今年流行のシロクマ。みんなのドイツ愛を試すクイズも楽しかった。問題もさすが、ユニークだ。笑ってしまったのは、ドイツ人がクリスマスイヴに食べる料理で一番多いのは何か?答えは、結局ソーセージとのこと。
 帰りの出口で皆にスポンサーのお土産と、くじ引きで、ちょっとしたプレゼントが当たる。私はやはりルフトハンザに縁があるのか、LHグッズが当たった。景品にはドイツワインも並んでいた。
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劇場におけるコレペティトゥールの仕事について [講演会]

 略語のようにコレペティという言葉を使っていたが、正式にはドイツ語: Korrepetitor / フランス語: corépétiteur という。オペラ指揮者になるための訓練の場なのかと思っていたが、実はものすごく幅広く大変な仕事と知った。一番印象に残ったお話は、歌手の個人稽古をするときのこと。個人稽古に入る前に、ピアノヴォーカルスコアの譜読みをし、台詞を読み、各パートを歌えるように準備しておき、練習する場面の、他の声部を歌いながらピアノを弾く。
 ピアノヴォーカルスコアに加筆もする。歌手の要望に応じて、メロディーや大事な音程を書き加えたり、歌のきっかけを掴みやすくするオケパートの楽器の音を加えたり、複雑すぎる音型を削ったり、実際のオーケストラの響きに近づくよう、独自の楽譜を作っているそうだ。以前楽譜屋さんで、フルスコアの代わりになるかとヴォーカルスコアを見て、音が少ないなぁと思ったことがあった。ヴォーカルスコアは誰が作るのか、用途により、またピアニスト次第で、演奏が変わるものと知った。
 劇場でのピアノと指揮者の通し稽古では、黄昏序幕・1幕やマイスタージンガー3幕では、2時間オケピットで一人弾き続けるそうだ。例えば、歌のない黄昏の最後の部分もオーケストラの音に近づくよう、ヴォーカルスコアを書き換えていたが、通し稽古があるので、隅々まで音をチェックするのかもしれない。
 ヨーロッパでは、コレペティから指揮者になった人を、”たたき上げ”と言うことがあるが、この経緯はごく普通で、ティーレマンもその一人だ。そう思うと、木下先生のような、コレペティ専門家も指揮をできるということで、オーケストラの指導を受けてみたいと、連れ合いは言っている。
夏のバイロイト音楽祭の季節に、ピアノでワーグナーのオペラや、ベートーヴェンの交響曲を弾く演奏会を結構聴く機会があり、編曲の程度も色々で、やはり大事な音が欠けていないオーケストラの響きに近い演奏は楽しい。オケの響きに慣れていると、音の欠損に敏感になる。こういう演奏はコレペティの領分に似ているようでもあるが、基本コレペティは、指揮者や、オケ、歌手に合わせ、彼らを助けることが主な仕事なのだろうと理解した。
 後半は、まずテノール歌手伊藤さんの紹介として、ローエングリンの”名乗り”の場面を聞かせてくれた。続いて個人稽古の実演。ローエングリンの三幕、結婚行進曲が終わりエルザと二人になってからのやり取りの場面を、感情移入した歌い方やブレスまで、譜読み段階の、指導の実演が披露された。ピアノを弾き、エルザのパートを歌いながら、テノールの声を聴き、発音の指摘をし、音が三度違うなど、指揮者の耳、注意力を兼ね備えた素晴らしい指導に、唯々驚嘆するばかり。上演の指揮者やオケを想定して、その特徴に合わせての指導もされている。とても楽しい企画に感謝で一杯だ。
 蛇足だが、こういう歌手の苦労の積み重ねを目の当たりにすると、いつも安定しているフォークトがいかに凄いかあらためて痛感する。
ワーグナー協会 第404回例会  
お 話:木下 志寿子(ピアニスト・新国立劇場コレペティトゥール)
聞き手:吉田 真
出 演:伊藤 達人(テノール)
演奏曲目:「ローエングリン」3幕
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譜めくりしやすいよう、厚いヴォーカルスコアを波打たせる(薔薇の騎士)

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ムンク展ー共鳴する魂の叫び [美術・博物館]

 ムンク展に誘われた。ムンクと言えば「叫び」があまりに有名で、パロディも沢山見かける。でもそれ以外の作品は殆ど知らず、以前どこか海外の美術館で叫びに似た作品を見たことがあるだけだ。初めて見た本物の叫びは、以外とあっさりした塗りとでも言おうか、幾重にも色を重ねる描き方ではなく、色を並べるような感じだった。カンヴァスではなく、厚紙に描かれいるのだ。他にもパステル画、リトグラフなど、5点叫びは存在するらしい。他にも同じ構図で、色を変えたり、技法を変えたりした作品が数多くある。
 生い立ちからして、貧困は無かったのだろうか。私個人の印象だが、自撮りした写真から自画像を多く描いてたり、滞在地なのか、親交があったためか、様々な色彩感が作品に現れていて、ちょっとくすんだドイツ色になったり、セザンヌ、ゴッホ、クリムトなどが連想されたり、何となくインスピレーションで速描きしているような、何でも来いという余裕を感じる。
 色々なテーマの作品を見てきて、晩年精神的に落ち着いてからの、穏やかな色彩の作品のいくつかに、心ひかれた。
 私は北欧の景色を実際に体験したことがないので、ヨーロッパと違う青っぽい緑や、太陽の白い光は未知の世界で、季節もよく分からない。
 遺言で、ムンクの作品はオスロ市に寄贈され、膨大な数の作品がオスロにある。今回100点近い作品が貸し出されることに驚いたが、油絵だけでも、1000点以上オスロにあるとのこと。
 パロディを受け入れる親しみやすさは大したもので、何故だかピカチューの「叫び」のカードが配られていた。
 平日の午後なのだがすごい人出で、子供もおり、これもピカチューのおかげか。フェルメール展も相変わらず寒空の下に行列ができていた。
場所:東京都美術館
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ドイツ人とは誰のこと? - ドイツ社会の多様性について Teil 2 - [講演会]

 先月に続き、ドイツ社会の多様性について持田節子先生が経験された、数字に裏付けられるここ35年のドイツの変化と、現在のドイツについてお話を伺った。
 先生が初めてドイツの土を踏まれた1972年以降、年代を追って、ドイツの変化、ドイツ人像の変化など、具体的なお話をたくさんして下さった。それを前提に自分にも思い当たることがある。
 個人的にはミレニアム以来ドイツに興味以来をもち、ユーロ導入以降、自分が接してきたほんの一部のドイツの、その時々の経過点の意味を少しでも知りたかった。
 2002~3年ごろトルコ人に対する不満を現地人から聞いたが、次第に寛容になり、ドイツ語教師は、苦労の分かるトルコ人が良いという話に変わっていった。
 2006年のワールドカップ以降、田舎でも英語がよく話されるようになり、外国のお客さんに親切になったと実感している。
 2012年には、ドイツ人と結婚したスロヴェニア人女性が放課後授業を担当している小学校の見学に誘われ、移民の子供たちと話した。親たちが一般社会から外れた人たちであること、転入してきても、親はドイツ語を話せないので、何か話したい言葉の始めか最後の一文字でよいから、コミュニケーションのよすがにしたいと、子供を通して連絡するとのこと。同じ年、トルコ人のドイツ語教師から、教材として国籍取得テストを見せられた。
 2015年夏、まさに移民問題が始まったとき、ミュンヘン郊外のサッカーチームのある小さな町の友人家族から、お年寄りが増えて空き家になった家を難民に提供したり、ヴォランティアでお年寄りがドイツ語を教えていると聞かされた。難民ウェルカムの時期だ。これらの経験は持田先生のお話の中の小さな事例だろうと思われる。最近では、パリ発のDBで旧国境駅、ストラスブールで長時間停車し、車内全員の人物確認が済むまで、列車の扉が開かなかった。難民の入国チェックだ。
 この日示されたドイツの統計によると、総人口8,260万のうち、移民は人口の24%、純粋ドイツ人62.5%、今はBio Deutscheというそうだ。外国籍の数は1,060万11,52%、そのうち70%はヨーロッパ人、また、日本人は38,000人くらい居るらしい。亡命者の数や国籍の変化は世界情勢を反映しているとのこと。現在移民の国ドイツでは、メディアに登場し、広く親しまれている有名なトルコ人もおり、移民、ジェンダー、健常者/障害者、などあらゆる多様性が容認されている。一方で、AfDなど右派政党が議席数を増やしているのも、周知の事実だ。

講師: 持田 節子 先生
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細川俊夫氏 講演会 振動する夢の通路: 能から新しいオペラへ - オペラ「地震・夢」を中心に – [講演会]

 2018年度国際交流基金賞を受賞された、細川俊夫先生の記念講演会が東京ドイツ文化センターであった。会場には、細川先生が作曲されたオペラ6作品のスコアが展示されており、自由に見ることができた。どんなだろうと、少しめくってみただけだが、一応普通の五線譜だった。
 第一部は、オペラ6作品の解説と舞台映像の紹介、第二部は縄田氏との対談と質疑応答だった。
 去年4月シュトゥットガルト歌劇場が予告して行った新作オペラ、クライスの「チリ地震」原作、バイアー台本の「地震・夢」(Erdbeben.Träume) は7月にプレミエを迎え、日本では初めて映像の一部が公開された。バウアーのドイツ語が難解なこと、プロダクションチームが福島を訪れた話などは前回説明があったとおりで、その時点ではまだ音楽はできていなかったそうだ。稽古場には舞台と同じセットを作り、福島で撮影した写真がたくさん貼られていたとのこと。
https://gruen.blog.so-net.ne.jp/2017-04-17
 先生のお話によると、原語の台本を読んで作曲するとき、言葉の意味ではなく、響きを感じ、言葉が生まれる時の、最初のカオスの状態のに光がパッと当たる感じを音にするとのこと。芸術が生まれる瞬間を想像し、何だか体が震える。
 細川氏のオペラでは、あの世とこの世をつなぐ、能の「橋掛かり」が、魂の浄化を表現する媒体となる。今回の「振動する夢の通路:能から新しいオペラへ」という副題の意味するところの、振動は、地震であり、音楽、恐れでもある。夢の通路とは橋掛かりであり、音のトンネルでもあり、この作品の主人公フィリップはこの通路の中に入る。
 作品のテーマは、フィリップが出自を知るイニシエーションの旅。禁断の愛により生まれたフィリップの両親がまさに周囲の制裁を受けようとしたとき、大地震が起こり、フィリップと取り違えらえた赤ちゃんが殺害される。両親も殺害され、フィリップは子供を取り違えられた養父母に育てられる。でもオペラを通じて最後には自分が実の両親に抱かれる場面を夢に見て、魂が浄化される。
 映像の中で、大地震直後の海の描写があり、主にコーラスで歌われる無機質な音と言葉は、我々が震災で見てきた荒れ狂う水の映像そのものだ。舞台の再演がかなわぬのなら、間もなく市場に出るという作品全体の映像を見たいものだ。
 講演後レセプションがあり、一般聴衆もお招きにあずかり恐縮した。
モデレーター 縄田雄二(中央大学文学部教授)
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フェルメール展&藝大フィルハーモニア管弦楽団ー高関健 マーラー交響曲第7番 他 [コンサート]

 マーラー7番を生で聴いたのは数えるほどだが、この日、奏楽堂の最高の席で、素晴らしい演奏に接することができた。まず、舞台全体を見渡せる中央の席に座したことが奇跡の第一歩だ。全席自由とはありがたい。感謝感激だ。
 そして、演奏会がお祭りではなく、研究発表の場であったことがすごい。楽譜は、国際Mahler協会のMahler新全集版を使用。新全集では、高関先生のご研究も楽譜に反映されている。高関先生が、世界的な学者で、芸術家でいらっしゃることを心から尊敬する。プログラムの先生のインタビュー記事は、必見だ。
 整然としていて、すべての楽器の響きが生かされるような演奏は、作曲家の意図を最大限表現してくれているように感じる。奏者も皆素晴らしく、偉業を成し遂げたような、充実感があふれていたように思う。先生のお話で、出来るだけ固いバチで叩くよう指示があるという、ティンパニーの音色は、今まで聞いたことがないほど、音楽にピッタリとマッチして、感動的だった。この日行かれなくなった連れ合いが気の毒に思える。
 前半のマーラー編曲のバッハの管弦楽組曲からの作品は、1909年ニューヨークフィルで初演された。当時バッハ作品がニューヨークで演奏されることは多くなかったとのこと。弦は16型で華やかだ。マーラーは、生涯で20回位指揮したとのこと。フルートは聞こえることが大事なので人数を増やすか、クラリネットを加えてもよいという指示があり、この日はフルート4本、指揮台正面、弦楽器の間に配された。
 アカデミックな素晴らしい演奏会だった。分析され、再構築された7番の音の違いを、自分には聞き分けることはできないが、音の細部を自ら聴き取りに行く姿勢が音楽を面白くすることを、この夏、ペトレンコの6番からも学んだ。少し距離を置いていたマーラーをあきらめず、また狩りに出ようようと思う。次は年明けの一千人だ。
 コンサートの前にフェルメール展へ行った。今回展示されている8点の中で初めて見る作品は赤い帽子の娘だけだが、ロンドンとワシントンにまだ見ていない作品がある。ベルリンの2作品は、ともに日本に来ているのには、苦笑してしまう。というのは、ベルリンに滞在する時には、閉館前1時間ほど、2作品の前に座るのだが、ほとんど人は足を止めないからだ。2点貸し出しても来館者から苦情が出ることはないだろうという意味なのか。今回入場は予約制なのに、とても混んでおり、残念だった。仕方ないことだが、展示作品と見る人の距離は、日本の方がはるかに離れている。
■曲目
マーラー編曲:《J.S.バッハの管弦楽作品による組曲》
Ⅰ序曲 4/4(第2番より)
Ⅱロンドーバディヌリー 2/2 - 2/4 - 4/4(第2番より)
ロンド→バティヌリー→ロンドの順で演奏。
Ⅲエール 4/4(第3番より) G線上のアリア
Ⅳガヴォット1-ガヴォット2  2/2(第3番より)
編成:フルート(他人数、またはクラリネット1を増強)オーボエ2、トランペット3、ティンパニ、クラヴィチェンバロ(ピアノ)、オルガン、弦楽合奏
マーラー:《交響曲第7番》
■出演
指揮・プレトーク  高関 健 
芸大フィルハーモニー管弦楽団 於 奏楽堂
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2018弦楽器フェア、 骨髄バンクチャリティーコンサート [コンサート]

 午前中に科学技術館の弦楽器フェアを覗き、午後は、骨髄バンクのチャリティーコンサートへ行った。
 去年、冷やかしで購入した安いチェロ弦1セットは使うことなく一年過ぎ、今年は面白い魂柱を見つけた。
 弓と同じ材質の木をらせん状に削りプラスティックのようなもので覆う。形は魂柱型。その上下にマグネットを取り付け、磁石の力で魂柱を立て、中間部のネジで圧を調節し、整ったところで、ネジは外す。半延久的に使えて、音色も優しいと、作者がヴァイオリンを弾いてくれた。ミュンヘンに店舗があり、魂柱は家で制作しているとのこと。実際使っている人がいるのか尋ねるとYouTubeを紹介してくれた。慣れれば自分で取り付けたり外したりできると。
 確かに実際のチェロの音を聞いてみたいものだ。
https://www.soundpost.com/
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 今年の骨髄バンクのコンサート会場は本郷にある求道会館。大正年間に作られた、仏教の教会?とのこと。靴を脱いで入り、二階席は座布団を並べる、段差の小さい階段状になっている。
 昨年の会場の音響が良くなかったからだろうか、この場所は、演奏メンバーが利用し、とても趣のある場所で響きも良いので、骨髄バンクに提案したとのこと。やはりモティベーションが上がるのだろう、大変な熱演で、チェロの音もとても良かった。
小澤洋介(チェロ)三戸素子(ヴァイオリン)高田匡隆(ピアノ)
プログラム:
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調「幽霊」
骨髄バンクミニシンポジウム
マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲
ブラームス:ピアノ三重奏曲 第2番 ハ長調 作品87
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国際音楽芸術振興財団コンサート 室内楽のア・ラ・カルト [コンサート]

 銀座ヤマハホールで、国際音楽芸術振興の公益認定記念コンサートがあった。ネットで登録すると、全員ご招待だ。
 フルート、チェロ、ピアノという珍しい組み合わせに思えたが、ウェーバーのフルートトリオ他、オリジナル曲のようだ。ヴィラ=ロボスのジェットホイッスルという作品は、なかなか面白い。先月、シャリーノのフルート曲を聞いたばかりなので、フルートの音色としてのホイッスル音は、程よい刺激だった。
 中木さんは、ヨーゼフ・グァルネリ(多分グァルネリ一族?)のチェロを貸与されているとのこと。突き抜けるような強く素晴らしい音で、ドビュッシーも迫力があった。後半は、三人の音が溶け合って聞こえ、心地良い演奏会だった。
 このホールは初めて行ったが、18時までホールのある最上階に入れず(エレベーターが行かない)、1階に人が溢れていた。

出演
・三浦友里枝(ピアノ)・上野由恵(フルート)・中木健二(チェロ)
演奏曲目
ゴーベール ロマンティックな小品
ドビュッシー シランクス
ドビュッシー チェロとピアノのためのソナタ
ヴィラ=ロボス ジェットホイッスル 
《休憩》
C.P.Eバッハ トリオソナタニ長調Wq.151より第1楽章
ウェーバー フルート三重奏曲 作品 63

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ワーグナースペシャル 大野和士/都響 [コンサート]

 お帰りなさい!という気分で、大野さんを聴きに行った。新国立劇場の音楽監督になられたので、オペラを指揮される機会も増えるのかと思っていたが、そうでもないようだ。この日は地味に新宿文化センターで、密やかに都響とワーグナー抜粋を聞かせて下さった。
 本場のオペラ指揮者という安心感と期待で、何となく嬉しく、抜粋プログラムではあったが、過去にドイツで聴いた、大野さんの丁寧な演奏を思い出した。随分前2006年のことだが、私の初タンホイザーは、急遽大野さんに指揮者変更となったベルリンドイチェオパー だった。その後は、2012年ミュンヘンのオランダ人。大野さんを聴くのはそれ以来だ。
 歌手もオケも整然としており、爽やかで良かった。全く違う公演であっても、過去に聴いた同じ作品の場面
が頭に浮かび、その時の幸福感をも回想できるなら、眼前の演奏は、きっと良い演奏なのだろうと今回気がついた。
 会場は満員には程遠かったが、あそこに集まった聴衆の多くは、日本で、大野さんのリングチクルスを聴ける日を想像したのではないだろうか。
 数日前都響の定期で、ツェムリンスキーを同じ歌手で指揮されており、10月の他のプログラムを見ても、最早、話題性のない作品は日本では指揮されないのかもしれないと感じた。日本であまり聞く機会のない音楽は結構あり、これからマニアックな作品を色々紹介していただけそうだ。

指揮/大野和士
ソプラノ/アウシュリネ・ストゥンディーテ
バリトン/アルマス・スヴィルパ
ワーグナー:歌劇『タンホイザー』序曲(ドレスデン版)
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』より「前奏曲と愛の死」
ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』より第3幕第3場(最終場面)
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ドイツ人とは誰のこと?- ドイツ社会の多様性について - [講演会]

 ドイツで30年以上日本語教授として生活された持田節子先生の講演を初めて聞かせて頂いた。まだ、講義前半だけだが、「ドイツ人とは誰のこと」?という問いの意味が分かっただけでも、驚きだった。
 私は、ドイツ語を学問として学んだことはなく、日常のコミュニケーション手段、音楽を理解する手段として、言葉が必要だった。ドイツをまるごと知るという教育方針の学校では、ドイツの歴史や政治についても教え、自然と時事問題にも関心が向くようになる。一人旅でのドイツ滞在中、現地の友人とともに、意外とリアルなドイツの体験していることもあり、今回先生のご講説を理解できたなら、自分自身ドイツと関わった15年の一つの集成になるように思う。
 ドイツ人の定義は、歴史の中で変化してきたが、現在、ドイツ人になるためには、8年以上ドイツに住む、社会扶助、給付を受けたことがない、犯罪歴がない、ドイツ語能力 CER/B1、国籍取得テスト合格、などの条件がある。
 外から移り住んだ人は移民であり、ドイツ国籍を持つ移民もいる。20世紀中頃以降の、労働力としての各国から移民は多様な文化をもたらしたが、多文化主義を認めるか、ドイツ文化を押し通すか、移民にドイツへ溶けこんで欲しいと願っても、ドイツ文化への同化を強制することはできない。ドイツは移民の国と、2015年メルケル首相の初めての発言があったとのこと。
講師: 持田 節子 先生
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イザイ音楽祭ジャパン2018 [コンサート]

  イザイ生誕160年と言われても、イザイのことは良く知らず、ベルギー繋がりのチェロの岡本さんが出演するので、チケットを買った。日本イザイ協会主催のなかなか興味深いコンサートだが、チケット発売当初、イヴェントの全体像がつかめず、当日も開演が遅れるなど?マークの会場運営だったが、それとは無関係に、演奏もイザイの音楽も素晴らしかた。
 イザイは名ヴァイオリニスト。身長は2m近かったとのこと。そして作曲家、指揮者、教育者でもあり、ヴィルティオーゾと言われる。
 今回の音楽監督は、パリ国立音楽院、ブリュッセル王立音楽院の教授、イザイの弟子に師事したPhilippe Graffin という大柄のヴァイオリニスト。氏のテクニックと雄大なヴァイオリンの音色に感動し、何とはなしにイザイの姿と重なる。四隅がくしゃくしゃになった楽譜を、屈託なく床に落としながら演奏し、右足を鳴らしながら、身体の動きも自由奔放、お人柄に思いをめぐらし、微笑んでしまう。
 プログラム2曲目の冬の歌は日本初演ではなかったと訂正のアナウンスがあった。個人的にはイザイは無伴奏ソナタしか知らなかったが、まだまだ、日本で演奏されていない作品があり、グラファン氏が演奏した、半年ほど前に見つかった無伴奏ソナタ遺作は、6番の原曲だったらしい。没になったものを拾ってきて演奏するのは、作曲家本人にとっては、どんな気分だろうかと思う。静かに流れていくタイプの曲も、超絶技巧を見せつけるような大胆な音楽も、聞いていて全くストレスを感じさせず、根底に優しさを感じる。グラフィン氏は、まだ演奏されていないイザイ作品を日本に紹介したいという使命感をお持ちのようで、次の機会も是非作っていただきたい。
 休憩時間に、ベルギービールVEDETTのエクストラホワイトが振舞われた。外国人(ベルギー人?)も多く、林元文科大臣もおられた。
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自由席 なので、ロビーに長蛇の列
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3テーブル一杯に提供されたVEDETT
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新国立劇場ー魔笛 [オペラ(国内)]

 大野和士芸術監督の、1018/19シリーズ最初の新プロダクション、魔笛の楽日公演に行った。ロビーには私服姿の大野さんがいらしたが、足の調子が良くないようにお見受けした。ウイリアム ・ケントリッジ氏の舞台は、書割に、プロジェクションマッピング映像を重ねた、きれいなもので、今見れば、コーミシェのコスキー演出に似ている感じだが、2005年だからこちらの方が古い。オーケストラの演奏に、ピアノを入れたり、パーカッションの生演奏で、雷の音や風の音を演出し、デジタルの効果音に慣れている現代人には、新鮮だった。
 新しい試みとして、英語字幕や、プログラムにも英語のページを設け、世界に発信する日本のオペラを目指す準備が少しずつ進んでいる。大野さんご自身が指揮される機会は少ないが、新国立劇場自体をもっとレヴェルアップさせて貰えたらありがたい。
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ポリーニ・プロジェクト I   ハーゲン・クァルテット他 [コンサート]

 1947年生まれ、サルヴァトーレ・シャリーノの音楽を多分初めて聴いた。フルートの曲を多く作っているそうだが、静寂の中で、フルートから溢れる息づかいというか、空気の振動で生じる音のヴァリエーションをきっちり分類し、整然と使い分ける音楽だった。時折発する耳をつんざく突然の高音に、前の座席の人が飛び上がったが、私もこの音は苦手だ。Vnの時も、前の人は同じ反応を起こした。Vnの曲が自分は一番美しく感じられたが、これも音のヴァリエーションが明確で、ほとんど耳をそばだてないと聞こえないかすかな音を観客は探しに行く。近くの人のおなかが鳴った音の方が、Vnの音より大きい場面もあり、今回も、現代は微妙な音を探し狩猟するような時代だとまた痛感した。
 後半のシューベルト弦楽五重奏は、美しすぎる曲だが、ストラディヴァリを聴いた後のせいもあり、堤先生の楽器がいかに素晴らしいかが分り、自分の座席からは、その音が突出して聞こえ、微妙に癖のある節回しはあったものの、チェロの2番の活躍が著しかった。むしろハーゲン・クァルテットを堤先生がリードするほどの音に感じられた。後で調べたら、ヨーヨーマと同じモンタニャーナを使っているという記載がネット上にあったが、プログラムには使用楽器の記載は無かった。

プログラム
シャリーノ: 急激に成長するクリスタル[日本初演]/ マッテオ・チェザーリ(フルート)
シャリーノ: 三美神が花開かせるヴィーナス / マッテオ・チェザーリ(フルート)
シャリーノ: 《6つのカプリッチョ》より / 辻 彩奈(ヴァイオリン)
シャリーノ: 反転した空間 / 若林 かをり(フルート), 金子 平(クラリネット)
辻 彩奈(ヴァイオリン)、 岡本 侑也(チェロ)、
中川 賢一(チェレスタ)
シューベルト: 弦楽五重奏曲 ハ長調 D956/ ハーゲン・クァルテット、堤剛

トッパンホール
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STRADIVARIUS 'f'enomenon ストラディヴァリウス300年目のキセキ展 [美術・博物館]

 ストラディヴァリウスを21挺集めた展示会(森アーツセンターギャラリー)の評判が高く、何となくHPを繰っていて、マエストロ松下の写真を見たとき、10年前クレモナで初めて体験した、ミストのような、しっとりした空気感が一気によみがえり、是非行ってみたくなった。
 15時からの宮田大さんの演奏に間に合うよう、14時に窓口でチケット購入した時点で、座席はもう一杯でコンサートの入場制限がかかるかもしれないので、早めに行くよう促され、早く来て良かったと思った。エレヴェーターには翌日演奏するVnの三浦さんがいらして、降りたら反対側からちょうど、宮田さんが楽器を背負って到着された。
 会場に入りマエストロ松下にちょっとご挨拶しただけで、先生の作品を見る前に、コンサート部屋に行き、陣取りの為1時間立って待った。そこでは関係者のインタヴュー映像が流れ、その中に松下先生も登場され、どんなに現代の技術が優っていても、200年も途切れてしまった、ストラディヴァリの技術は復活できないというようなお話だった。松下先生の美しいヴィオラがこの場に展示されることは、素晴らしいことだ。
 クレモナではVnの試奏は聴くことができなかったので、楽器ごとの聴き比べができればなあと思ったが、この日の宮田さんは、ご自身が5年前から貸与されているストラディヴァリで演奏され、唯一の展示品のチェロではなく、見た目はそれ以上にとても綺麗だ。選曲は人の声に近い音を選び、白鳥、夢のあとに、ヴォカリーズ、バッハ無伴奏3番ブーレと、優しくて本当に美しい音色だった。お話の中で興味深かったのは、アンサンブルの時に、あまりソリスティックに弾くとストラディヴァリの音色が前面に出てしまい、周囲と音がまじわらないことがあるとのこと。
 もう20年以上前になるが、日本のストラディヴァリウスを集めた演奏会を聴き行ったことがあるが、その当時は楽器の音色より、演奏者の力量不足が目立ち、楽器が泣いている、もったいないと思ったものだ。今思えばその企画は、一夜だけ楽器が貸し出され、演奏する栄誉をを賜るようなものだったのかもしれない。名器を弾きこなすのは難しく、急には弾けるものではない。その後の聴き比べコンサートには行ったことはないが、コンサートプログラムに使用楽器が掲載されていると、しみじみ楽器の音色を味わいたい気持ちにになる。
 名器には、弾き手、楽器調整の技術、演奏される環境など、最高の音を引き出すために必要な条件があるとのこと。ストラディバリウスは、制作年代により、特徴の違いがあることが今回分かった。
 閉館時間までゆっくり楽器を見、過去の音を探求するコーナーで想像力をふくらませ、新しく建築されたクレモナのヴァイオリン博物館の映像を見て、もう行くことのない、この赤いホールで色々な楽器が演奏されているのかと、感慨深かった。クレモナの空気の中に生息するストラディヴァリスを、未来に伝えて欲しいと切に願う。
 とにかく、世界で約600あるストラディヴァリウスの内、東京に21挺集めた事実は私の生涯においては空前絶後ことだろう。
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紀尾井 午後の音楽会 義太夫三味線とチェロ [コンサート]

 紀尾井小ホールに初めて入った。5階にあり、とても眺めが良い。
 初めに、鶴澤寛太郎さんの、義太夫三味線のについての簡単な説明があり、導入としてとても良かった。長い曲で、太夫と三味線が他の組みに交代するときに用いられる、独特の旋律「オクリ」という、決まりがあり、言葉も途中で途切れて次へ送られる。今回は、鶴澤寛太郎さんの作曲した、「雪月花」をオクリから始まめ、次のプログラム、岡本侑也さんが演奏する 黛敏郎のBUNRAKU の冒頭のオクリに受け継がれるよう企画されていた。
 BUNRAKUは、オクリのピッチカートで始まり、三味線の音色は勿論、義太夫の声も表現されている。古典芸能のプロには、聞こえ方も、曲の理解もずっと深いようだ。
 ラメンタティオは、弾いている音と歌う声と音程が違うので、慣れるまで難しいと岡本さんがお話された。悲しむこと、嘆くことという意味だが、岡本さんの弾き歌いが聞く者の心を捉える。今回は舞台に一人だが、コンチェルの後のアンコールでは、オケの皆さんの驚きの表情を客席から見るのも楽しい。
 後半、野平一郎先生の新作は、三味線とチェロの音色が意外にも良く合い、絡み合う音に楽器の差違を感じず、自然だった。演奏前に二人の対談があり、鶴澤寛太郎さんは、五線譜が読めないので、楽譜を三味線用に書き変えるのに苦労されたそうだ。「いろはにほへと」で表わす楽譜には無い音を作り、西洋の音程にピッタリ合わせて演奏されたのは、さすがだと思う。珍しい世界に浸り、充実した、1時間だった。
曲目
三味線組曲「雪月花」/ 鶴澤寛太郎、野澤錦吾、鶴澤燕二郎(義太夫三味線)、
黛敏郎:無伴奏のためのBUNRAKU、G.ソッリマ:ラメンタティオ、/ 岡本侑也(チェロ)
野平一郎:もつれ 義太夫三味線とチェロのための(紀尾井ホール委嘱・初演)/ 鶴澤寛太郎、岡本侑也

建築中の新国立競技場
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都響×アプリコ ドヴォルザーク- 岡本侑也 [コンサート]

 久しぶりに都響の音を聴き、小林研一郎の指揮を見た。アプリコ開館20周年とのこと。早いものだ。ただ、客の入りが今ひとつなのは残念。
 岡本さんのドヴォルザークのコンチェルトを聴くのは、去年夏の読響以来。今回は連れ合いの希望で、最前列を陣取り生音を拝聴。堂々とした演奏を連れ合いはとても気に入り大絶賛。確かに岡本さんの生音で弓と弦が接する摩擦音が聞こえたのは初めてかもしれない。楽器が変わり、ちょっとヤンチャな音に聞こえるが、遠鳴り具合は如何だったのだろう、興味津々だ。生演奏は、聞く位置によって印象が変わる。各ホールで、一番音のバランスが良い席で聞ければ幸いだが、どの席で聞いても、それは本当の音であり、岡本さんの歌心と華麗なテクニックを堪能できる。
 10/10 紀尾井ホールの「午後の音楽会」で、一年ぶりの、ラメンタティオの全曲を聞かせてもらえそうだ。

指揮/小林研一郎
チェロ/岡本侑也
曲目
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104 B.191
ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88 B.163

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今日は短縮版
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蒲田駅前も変貌か
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シュタイングレーバーピアノの技術と歴史講座 [講演会]

 バイロイトにSteingraeber&Söhneとういう手作りピアノの小さなメーカーがある。創業は1820年という伝統を持ち、素材から製作過程、音と響きへのこだわり、全てにおいて、最高を目指すピアノを作っている。バイロイトといえば、リストとヴァーグナーが住んだ町。社には、リストが晩年演奏したピアノがあり、ヴァーグナーから依頼された、パルジファルの舞台で使う、鐘の音(4つの音)の鍵盤を持つピアノに似た楽器がある。
 そのシュタイングレーバー社のピアノが、いよいよ、この度代理店契約を結んだ新宿御苑のピアノ販売店に展示され、試奏もできるようになった。この日はバイロイトから、シュタイングレーバーさん一家と技術責任者シェフラー氏が来日し、技術講習会、社長の講演、そして、小さな演奏会と懇親会を催した。残念ながら、一般人への告知は無く、シュタイングレーバー社のことを思うと、こだわりある物づくりのマーケティングの難しさが、もどかしい。
 所用で最初の30分しかお話を聞くことができなかったが、集まった調律師の方々に対し、社長の情熱がこもった説明が繰り広げられた。でも通訳が入ると、感情を抑えた一本調子になり、話の内容も省略もされているので、何だか少し勿体ない気がした。その後は盛況に会が運んだことを願うばかりだ。
https://www.steingraeber.de/ja/
6代目ウド社長
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シェフラー氏
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新国立劇場ー世界若手オペラ歌手ガラゴンサート [コンサート]

 この日は、読響/カンブルランのロココとチャイ4、N響/ヤルヴィのウィンナワルツ+マラ4と、魅力的なコンサートがあり、朝読響に電話したところ、当日券があると言われたものの、早くから並ぶほどの意欲が無く、結局電話で席まで指定できる、楽な新国立劇場に行くことにした。
 新国立劇場研修生の発表会は何度か聞いて来ているので、今回世界若手オペラ歌手と銘打っているが、出来栄えには懸念があった。でも、結果的に素晴らしいガラコンサートだった。まず舞台の花のデコレーションに驚き、オペラ研修所20周年記念コンサートだったと気づく。舞台の進行がとても手際よく、代理で登壇した指揮者が慣れていて、雰囲気もとても良かった。海外からのゲストも日本人歌手も、十八番の曲を思う存分歌い、小品18曲、どれも楽しかった。芸大フィルもキッチリ演奏してくれて、お客さんの入りが半分では、もったいない。多分2日目の方が盛況だったことと思う。
 特に目立って素晴らしいと思ったのは、バイエルンの研修所からのテノール チャン・ロンさんだった。日本人ではメゾの清水さんが自分は好みだった。日本人と外国人との差が無くなってきていると訴えかけるように、20年の研修所の実績を示す、良いコンサートだった。

【指 揮】ダグラス・ボストック (※飯守泰次郎より変更になりました。(2018年9月13日))
【管弦楽】藝大フィルハーモニア管弦楽団
【合 唱】新国立劇場合唱団 二期会合唱団 藤原歌劇団合唱部

ゲスト出演
※オペラ研修所修了生
安藤赴美子(第3期修了)ソプラノ
清水華澄(第4期修了)メゾソプラノ
城 宏憲(第10期修了)テノール
桝 貴志(第5期修了)バリトン
※ロンドン・ジェッテパーカー・ヤングアーティストプログラム(JPYAP)
マイケル・モフィディアン(バスバリトン)
パトリック・テリー(カウンターテナー)
※ミラノ・スカラ座アカデミー
サラ・ロッシーニ(ソプラノ)
アンナ・ドリス・カピテッリ(メゾソプラノ
※ミュンヘン・バイエルン州立歌劇場研修所
张 龙(チャン・ロン)(テノール)
セレーネ・ザネッティ(ソプラノ)
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岡本侑也チェロ・リサイタル [コンサート]

 山形でロココを聴いた一週間後、練馬で岡本さんのリサイタルがあった。ピアニスト小林海都さんは、2年前江副財団のコンサートで室内楽を共演して以来とのこと。ベルギーつながりを感じさせる、二人の綺麗な音がまず印象的だ。
 出光音楽賞受賞頃から正式に発表しているが、岡本さんの楽器が変わり、去年、先生も変わり、力強さ、逞しさが加味された方向へ音が向かっている感じがする。シューマンが、かなり硬い音に聞こえ意外だった。
 ベートーヴェンは軽やかと重さのバランスが絶妙で流麗で、ピアノもチェロも音がとても透明で綺麗だった。持ち前の繊細さはさらに音色の幅が出て磨きがかかっている。ヤナーチェックはちょうど今年5月にミュンヘンの教会で、物語の朗読付きで聴いたことがあった。その時は、各楽章の演奏が話の後に来るので、とても短く感じられたが、今回は3つの楽章が一つの流れの中にあって、続けて演奏され、この方が私は好みだ。最後のショパンは凄かった。深刻な曲でありながら、ピアノとチェロが溶け合う美しい世界へ若い二人がグイグイ引き込んでいく。巨匠の演奏を聴いた後のような、恐れ入りましたという感覚だった。さらにこの少し重苦しい興奮状態をクールダウンしてくれる、美しいアンコールは、タイスの瞑想曲と、白鳥。後半冒頭には奏者自身のお話も入り、至れり尽くせり、行き届いた配慮を感じる、聴き応えのある演奏会だった。22〜23歳の若者達であることを忘れる、老成した音楽を聴かせてもらった。

■日時 2018年9月9日(日) 15:00開演(14:30開場)
■場所 練馬文化センター 小ホール(つつじホール)
■出演 岡本侑也(チェロ)、小林海都(ピアノ)
■曲目 
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調Op.70
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番 ト短調Op.5-2
ヤナーチェク:おとぎ話
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調Op.65
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「わ」の会 第5回公演 Erwachen:覚醒 [コンサート]

 調布市文化会館たづくり くすのきホールへ「わ」の会のコンサートを聞きに行った。年々歌手の方々が身近な存在になってきて楽しい。偶然所属のアマオケに出て頂いた先生方もいらして、さらに、今年バイロイトデヴューされた、金子先生もエルダとして出演され、役作りがさすが、上手だと思った。
 今年のジークフリート3幕は、本当に期待していたのだが、お気の毒に、4日前に名古屋でジークフリート全曲歌われた片寄先生が急な体調不良で、後半が、昨年と同じプログラムの黄昏のブリュンヒルデの自己犠牲に変更された。でも、池田先生は去年よりもっと素晴らしかった。輝けるディーヴァの風格で、ちょっとした身のこなしも、ゾクッとする迫力があり、客席にいてとても誇らしかった。
 前半は、マイスタージンガー3幕前半、ハンスザックスとベックメッサーの好きな場面で、つい3週間前に見てきたバイロイトの舞台と結びつき、何ともいえない美しい記憶が甦った。演技指導があったにしても、大沼先生のベックメッサーの演技は、身のこなしの軽やかさが、素晴らしく日本人離れしていて、適役だと感動したのは、私だけではないだろう。全幕通して是非ご出演頂きたい。段々と聴衆も欲張りになり、ヴァーグナーを聞ける有り難さだけで満足せず、買ってながら、抜粋でなく、全曲演奏を聞ける時が来るのが、待ち遠しい。
 ピアニストはたった一人で、超絶技巧で弾き続け、指揮者が入って連弾になると、さらに盛り上がり、オケの音が聞こえてくる。観客数は200人ちょっと。もっと沢山の方に聞いて頂きたい。
 
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ジークフリート3幕3場は、神々の黄昏3幕3場に変更になりました
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山形交響楽団ー岡本侑也 ロココ風の主題による変奏曲 [コンサート]

 山形交響楽団の定期演奏会で、土日2日続けて、岡本さんがロココを協演し、私は2日目を聞きに行った。この日の雰囲気がとても良く、本番を聴く時の緊張感はほぐれ、岡本さんも、とても楽しそうにリラックスしている様に見えた。
 このホールは自分の席では音が良く響き、去年初台でロココを聴いた時より、どの変奏曲も一層歌い込んでいて、若い岡本さんの姿に、早くも風格を感じた。これは、自分にとっては、初めての感覚だ。もう超絶技巧に驚くこともなく、音楽平安を感じる。こちらが、一音一音に感嘆していた頃は、全部の音を完璧にサラッと弾く様に感動したが、今は本番を幾つもこなす演奏家として、少し位、A線高音の発音が悪くても、本人が神経質な様子をあまり見せなくなったので、客席でも安心して音楽の流れに身を任せることができる。
 自然に湧き上がる音楽に思わず引き込まれていた時代から、大きく一段と包容力が増し、声色のような、安らぎを感じる穏やかな音に包まれるとき、これからもこの幸福感を皆さに運んでほしいと切に願う。
  アンコールがまた、生き生きと躍動感があり、本当に素晴らしかった。ラメンタチオの本人の歌声とチェロの音が、ハモって聞こえたし、昔から重音のハーモニーが完璧だったが、重音の威圧感は皆無で、アローンでは、更に各声部を歌い分け、音の重なりに色調が加味され、決して濁らず、例えるなら、オケの指揮者がスコアから選び取るハーモニーにより、それまでと違う音楽に聞こえるマジックのような驚きを感じた。
 指揮者の阪さんも、熱く歌う指揮者なので、どのプログラムも、楽しかった。インタビューで、岡本さん一家とご自身とレーゲンスブルグの関係に触れられたこと、阪さんのご両親が山形ご出身であることなど、演奏者側の人のことを言葉で紹介するのは、聴衆へのアピールになるし、この演奏会にいらした方々は、岡本さんのことを覚えて下さったに違いない。
 山形交響楽団は人数は少ないが、アットホームな雰囲気が良い。開演前のロビーコンサート(ビオラパート素晴らしい!)、開演直前の指揮者インタヴュー、終演後の親睦会など、地元を大事にした経営努力に頭が下がる。
 山形駅に降りたのは初めてで、中心地をぐるっとバスで見物したに後、駅西側の高層ビルに行ってみると、24階に展望台があり、周囲の景色が見渡せた。城跡が霞城公園になっており、ビルの名も霞城ビルだ。駅の東側は、繁華街、西側は新しく、広々としており、コンサートホールがある。帰り道、ようやく、山形駅の正面の駅名が見えて、山形に来た実感がわいた。
 次の日曜は、東京でリサイタル。また、題名の無い音楽会の放送もある。10月にも4回生演奏が聞ける。
 
指揮 阪 哲朗
チェロ 岡本 侑也

ワーグナー/ジークフリート牧歌 作品103
チャイコフスキー/ロココ風の主題による変奏曲 イ長調 作品33
メンデルスゾーン/交響曲 第3番 イ短調「スコットランド」作品56 
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没後50年 藤田嗣治展ー東京都美術館 [美術・博物館]

 フランス通の友達に誘われて行ってみたら、思った以上に大規模で、100点以上の作品が出展されており、二人で驚嘆した。二人とも気になっていたが、藤田作品をこれまで見る機会が無かった。
 展示を見て、一番驚いたのは、日本人の個性を発揮しながら、時代の作風をさらっと取り入れているように見えることだ。日本人は良い意味で真似が上手だと、しみじみ思う。実際には生活苦があったのだろうが、作品を見る限り、丁寧で、世の中に愛情を持って接している感じがする。何度も結婚し、心情の変化を作品の変化で器用に表現しているように感じる。第二次大戦後、フランスに帰化し、クリスチャンの洗礼を受け、自分の教会まで建て、夫婦でそこに眠っている。世界中旅して無事だったことも凄い。チラシに載っているこの作品は、ニューヨークで描かれたものだが、作品を見ながら氏の人生を辿って来て、この絵の前に立つと、良いなぁと思う。
 色々な意味で、感嘆した。
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2018バイロイト雑感 [ドイツ]

 まとめを記すつもりが、帰国後10日も経ってしまったが、今年の私のバイロイトは、諸般の事情から、あまり動き回らずひっそりと過ごした。公演回数も少なく、二回見たのは、ローエングリンのみ。ところが、一回ずつの三公演がどれも素晴らしかったのは今までに無い驚きだった。例年、ちょっとしたオケのミスはあるものだが、今年は気になることが、全くなかった。ティーレマンがリハで物凄く気分にムラがあり、怖かったという噂を耳にしたが、その分オケの完成度が高まるなら、イジメ?も必要悪か....。今年は高齢の指揮者が居なかったことも特徴だ。また、リングが無い分、他の作品への取り組みが十分出来たということはあるのだろうか。おまけで、ドミンゴのヴァルキューレまで見てしまったが、演奏はともかくここでも、バイロイトのオケの凄さを想像し、実感した。
 開幕後、8/10頃までが、酷暑で、遂に、Hofgartenの池で犬を泳がせる姿を見た。また前庭の水撒き装置の散水に飛び込む犬も見た。例年、祝祭に飼い犬を連れてきて、預けているお客さんも、コーラスの人も居るらしいが、今のマイスタージンガーに犬が登場することもあってか、犬好きだったワーグナーの祝祭だし、今年は指揮者か歌手か、大きな犬を連れて来たとのこと。マイスタージンガーの犬が交代したかと思ったら、そうではなかった。
 5/1マークグラーフェンオペラハウスにベルリンフィルが来た時の録画とともに、バイロイトの町の様子が流され、日本ではNHKBSで字幕付きで放送されたが、町のパン屋とビール醸造所については、個人名が気付かれないよう、音を消してあり驚いた。YouTubeのドイツ語オリジナルでは、Bächerbrau も Langeも当然特定できる。そこまで気を使うのか、NHK。一方、ベルリンフィルって何?という 現地の方は、この世界遺産の街の映像も見ていなかった。
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